リチウムイオン二次電池の長寿命化・大容量化に向けたシリコン・金属負極の開発動向および展望と課題
~カーボンナノチューブシートを用いたリチウム金属負極、シリコン負極へのリチウムプレドープ法、プラズマを利用したシリコンポーラス薄膜~
★2025年7月4日WEBでオンライン開講。ATTACCATO合同会社 山下氏、産業技術総合研究所 周氏、成蹊大学 齋藤氏、東京大学 梶田氏が、リチウムイオン二次電池の長寿命化・大容量化に向けたシリコン・金属負極の開発動向および展望と課題~カーボンナノチューブシートを用いたリチウム金属負極、シリコン負極へのリチウムプレドープ法、プラズマを利用したシリコンポーラス薄膜~】について解説する講座です。
■注目ポイント
★高容量電池を実現するためのシリコン系材料を用いた負極の開発事例・動向にはじまりカーボンナノチューブシートを用いたリチウム金属負極、シリコン負極へのリチウムプレドープ法、プラズマを利用したシリコンポーラス薄膜についても紹介!
- 第1部 ATTACCATO合同会社 業務執行者/ガーディアン 山下 直人 氏
- 第2部 国立研究開発法人 産業技術総合研究所 ナノチューブ実用化研究センター 主任研究員 周 英 氏
- 第3部 成蹊大学 理工学部 理工学科 応用化学専攻 教授 齋藤 守弘 氏
- 第4部 東京大学 新領域創成科学研究科 梶田 信 氏
【1名の場合】60,500円(税込、テキスト費用を含む)
2名以上は一人につき、16,500円が加算されます。
定員:30名
※ お申し込み後、受講票と請求書のURLが自動で返信されます。基本的にはこちらで受付完了です。開催前日16:00までに再度最終のご連絡をいたしますので、しばらくお待ちください。請求書と受講票は郵送ではないため必ずダウンロードください。また、同時に送られるWEBセミナー利用規約・マニュアルを必ずご確認ください。
※ セミナー前日夕方16:00までにWEB会議のURL、事前配布資料のパスワードについては、別途メールでご案内いたします。基本的には、事前配布資料はマイページからのダウンロードの流れとなります。なお、事前配布資料については、講師側の作成完了次第のお知らせになりますので、この点、ご理解のほどお願い申し上げます。
※ 請求書の宛名の「株式会社」や「(株)」の「会社名の表記」は、お客様の入力通りになりますので、ご希望の表記で入力をお願いします。
※ お支払いは銀行振込、クレジット決済も可能です。銀行振込でお支払いの場合、開催月の翌月末までにお支払いください。お支払いの際は、社名の前に請求書番号をご入力ください。
※ 領収書のご要望があれば、お申込み時、領収書要にチェックを入れてください。
※ 2名以上でお申し込みをされた場合は、受講票と請求書を代表者様にご連絡します。
※ 当講座では、同一部署の申込者様からのご紹介があれば、何名でもお1人につき16,500円で追加申し込みいただけます (申込者様は正規料金、お2人目以降は16,500円となります)。追加の際は、申し込まれる方が追加の方を取りまとめいただくか、申込時期が異なる場合は紹介者様のお名前を備考欄にお書きくださいますようお願いいたします。
※ なお、ご参加手続きの際、自宅住所やフリーアドレス、個人携帯番号のみで登録された場合は、ご所属確認をさせいただくことがございます。
【本セミナーの主題および状況・本講座の注目ポイント】
■本セミナーの主題および状況(講師より)
★リチウムイオン電池が商品化されて30年が経過しました。現在、さらなる高性能化・低コスト化を図るため、多様な電池系の開発が世界中で行われています。
★シリコン負極は、現行のリチウム二次電池に主として用いられる黒鉛負極の10倍近くの理論容量(約3,580 mAh/g)を有する極めて魅力的な電極材料の一つです。
★しかしながら、充放電時における体積変化が大きく、導電ネットワークが破壊されるため、劣化が大きいという課題があります。
■注目ポイント
★カーボンナノチューブシート(CNTシート)を用いたリチウム金属負極技術について解説!
★将来期待される次世代電池への応用展開に向けて、その基盤技術となるシリコン負極へのリチウムプレドープ法の例や注意すべきポイントについて最新の研究動向を紹介
★リチウムとの反応により体積膨張を起こし性能劣化を起こすシリコン負極の課題への対策として、プラズマを利用したシリコンポーラス薄膜を紹介!
講座担当:牛田孝平
≪こちらの講座は、WEB上での開催のオンライン講座になります≫
【第1講】 次世代二次電池の高容量化に向けたシリコン系負極の開発
【時間】 10:30-11:45
【講師】ATTACCATO合同会社 業務執行者/ガーディアン 山下 直人 氏
【講演主旨】
リチウムイオン電池が商品化されて30年が経過した。現在、さらなる高性能化・低コスト化を図るため、多様な電池系の開発が世界中で行われている。リチウムイオン電池の負極材としてシリコン系材料は、高容量であるが、充放電時における体積変化が大きく、導電ネットワークが破壊されるため、劣化が大きいという課題がある。
本講演では、高容量電池を実現するためのシリコン系材料を用いた負極の開発事例を紹介する。また、ドライプロセス、クレイ電極、全固体電池などの最先端電池の製造プロセスや電池特性の一端について紹介する。
【プログラム】
1.二次電池の市場動向
2.現行のリチウムイオン二次電池の動作原理と技術的課題
3.高容量負極の開発
3-1.合金系負極について
3-2.シリコン系負極の開発
3-3.カーボン-シリコン系負極の開発
3-4.高容量正極の開発と全電池
4.高容量リチウムイオン二次電池の開発
4-1.ドライプロセス、クレイ電極、全固体電池などの最先端電池の製造プロセス
5.今後の展望
【質疑応答】
【キーワード】
シリコン系負極、長寿命化、有機系・無機系バインダ、ドライプロセス、全固体電池
【講演のポイント】
高容量電池の実現のためには、活物質の開発だけでなく、その周辺技術(導電助剤、バインダ、製造方法など)の最適化が重要であることを紹介する。また、ドライプロセス、クレイ電極、全固体電池などの最先端電池の製造プロセスや電池特性の一端についても紹介する。
【習得できる知識】
シリコン系負極の開発動向と、その周辺技術、次世代電池の製造方法など
【第2講】 カーボンナノチューブシートの組み合わせによる、電流密度・長寿命を実現する大容量リチウム金属負極の開発(仮題)
【時間】 12:45-14:00
【講師】国立研究開発法人 産業技術総合研究所 ナノチューブ実用化研究センター 主任研究員 周 英 氏
【講演主旨】
※現在、講師の先生に最新のご講演主旨をご考案いただいております。完成次第、本ページを更新いたします。
リチウム金属負極は、理論容量密度が3860 mAh/gと非常に高いことから、電池のエネルギー密度を飛躍的に向上できる究極的な負極材料として期待されています。しかし、充放電時にデンドライトが発生し、電流密度や寿命が低下する課題があります。本講演では、まずこの課題を解決するための世界最前線の研究事例を紹介します。次に、カーボンナノチューブシート(CNTシート)を用いたリチウム金属負極技術について解説します。
【プログラム】
※現在、講師の先生に最新のご講演プログラムをご考案いただいております。完成次第、本ページを更新いたします。
1. 研究背景
2. Li金属負極の課題
3. Li金属負極の開発動向
4. CNTによるLi金属負極の開発動向と課題
5. 産総研におけるCNTによるLi金属負極の実用化研究
5.1 CNTについて
5.2 CNTによるLi金属負極の評価
5.3 デンドライト抑制メカニズム
6. まとめ
【質疑応答】
【キーワード】
リチウムイオン電池、リチウム金属負極、デンドライト抑制、カーボンナノチューブシート、高容量負極
【講演のポイント】
リチウム金属負極における最前線の研究動向とCNTシート技術を解説します。
CNTシートはリチウムデンドライト形成を防ぎ、高性能電池への応用が期待されます。
【習得できる知識】
リチウム金属負極の概要、評価方法、問題点
リチウム金属負極の実用化:その基本原理と最新技術
【第3講】 次世代電池用シリコン負極の創成へ向けた リチウムプレドープ技術の開発(仮題)
【時間】 14:10-15:25
【講師】成蹊大学 理工学部 理工学科 応用化学専攻 教授 齋藤 守弘 氏
【講演主旨】
※現在、講師の先生に最新のご講演主旨をご考案いただいております。完成次第、本ページを更新いたします。
シリコン負極は、現行のリチウム二次電池に主として用いられる黒鉛負極の10倍近くの理論容量(約3,580 mAh/g)を有する極めて魅力的な電極材料の一つです。本講演では、そのようなシリコン負極を使いこなすためのコツについて、鱗片状およびナノ粒子状シリコン粉末を例に挙げ、充放電サイクルの寿命向上や初期および後続サイクルにおける不可逆容量の低減など、 シリコン負極に関連する基本的課題とその解決法についてわかりやすく解説します。また、将来期待される次世代電池への応用展開に向けて、その基盤技術となるシリコン負極へのリチウムプレドープ法の例や注意すべきポイントについて最新の研究動向を紹介します。
【プログラム】
※現在、講師の先生に最新のご講演プログラムをご考案いただいております。完成次第、本ページを更新いたします。
1. 緒言 ~シリコン負極の現状と課題~
2. 鱗片状シリコン ~応力緩和とサイクル寿命の向上~
3. 有機系添加剤の効果 ~SEI皮膜の形成と充放電特性に及ぼす影響~
4. カーボンコーティングの効果 ~電解液分解と不可逆容量の低減①~
5. リチウムプレドープの利用 ~電解液分解と不可逆容量の低減②~
6. 次世代電池への展開 ~超高容量・高安定動作へ向けた取組み~
7. 新規リチウムプレドープ法 ~リチウムプレドープ溶液の開発~
8. 総括
【質疑応答】
【キーワード】
シリコン負極、次世代電池、リチウムプレドープ、溶液法、不可逆容量の低減、サイクル寿命の向上
【習得できる知識】
シリコン負極の現状と課題、種々の解決手段、リチウムプレドープ法
【第4講】 プラズマ共堆積によるナノポーラスシリコンのリチウムイオン電池負極応用
【時間】 15:35-16:20
【講師】東京大学 新領域創成科学研究科 梶田 信 氏
【講演主旨】
リチウムイオン電池の高容量化のために,シリコン(Si)は重量当たりの理論容量がグラファイトの約10倍と大きく,資源も豊富で安価であることから,新しい負極材料の候補として研究が進められている。シリコンの電極の課題は,充放電時に約400%にも及ぶ体積変化に伴う電極の剥離の課題があり,ポーラス材料や薄膜技術の適用が検討されている。本研究では,ヘリウムプラズマを用いた多孔質シリコン薄膜形成手法を紹介する。
【プログラム】
1. シリコン負極の課題
2. プラズマとは
3. プラズマを用いたナノ材料創生
4. ポーラスナノ材料の応用
5. アモルファスポーラスシリコンの特徴
6. 電池特性
【質疑応答】
【キーワード】
リチウムイオン電池、シリコン、プラズマ、ヘリウムバブル
【講演のポイント】
・シリコン負極は現行の黒鉛に比べて理論容量が10倍近くあるが,リチウムとの反応により体積膨張を起こし性能劣化を起こすことが問題となっている。
・そのために様々なナノポーラス材料の開発が進められているが,本講演ではプラズマを利用したシリコンポーラス薄膜を紹介する。
・プラズマを利用した堆積法でポーラス電極をつくる方法を紹介します。
【習得できる知識】
・プラズマによる堆積法
・ポーラスシリコン