PFAS最新除去技術 ~PFASの定義と規制動向、それを駆逐する最新除去技術 MOF・イオン交換樹脂・光分解技術~
★2025年5月16日WEBでオンライン開講。 東邦大学 今野 大輝 氏、 室町ケミカル株式会社 出水 丈志 氏、ウシオ電機株式会社 大岩 正人 氏の3名が、PFAS最新除去技術 ~PFASの定義と規制動向、それを駆逐する最新除去技術 MOF・イオン交換樹脂・光分解技術~ について解説する講座です。
■本講座の注目ポイント
近年、水質環境問題として取り上げられているPFAS。その定義、有害性、各国の規制動向の概要をはじめ、次世代多孔性材料として大きな関心が寄せられている金属有機構造体(MOF)のPFAS吸着剤としての可能性、活性炭よりも吸着容量が大きい、短鎖のPFASにも有効、再溶出しにくい等のメリットがあるイオン交換樹脂を用いたPFAS処理技術、そして光分解技術を用いたPFAS処理技術まで、最新の技術について解説します。
- 第1部 東邦大学 理学部生命圏環境科学科 今野 大輝 氏
- 第2部 室町ケミカル株式会社 化学品1部 担当部長 出水 丈志 氏
- 第3部 ウシオ電機株式会社 技術本部研究開発部門新事業開発部環境対策技術プロジェクト/商品企画 大岩 正人 氏
【1名の場合】49,500円(税込、テキスト費用を含む)
2名以上は一人につき、16,500円が加算されます。
定員:30名
※ お申し込み後、受講票と請求書のURLが自動で返信されます。基本的にはこちらで受付完了です。開催前日16:00までに再度最終のご連絡をいたしますので、しばらくお待ちください。請求書と受講票は郵送ではないため必ずダウンロードください。また、同時に送られるWEBセミナー利用規約・マニュアルを必ずご確認ください。
※ セミナー前日夕方16:00までにWEB会議のURL、事前配布資料のパスワードについては、別途メールでご案内いたします。基本的には、事前配布資料はマイページからのダウンロードの流れとなります。なお、事前配布資料については、講師側の作成完了次第のお知らせになりますので、この点、ご理解のほどお願い申し上げます。
※ 請求書の宛名の「株式会社」や「(株)」の「会社名の表記」は、お客様の入力通りになりますので、ご希望の表記で入力をお願いします。
※ お支払いは銀行振込、クレジット決済も可能です。銀行振込でお支払いの場合、開催月の翌月末までにお支払いください。お支払いの際は、社名の前に請求書番号をご入力ください。
※ 領収書のご要望があれば、お申込み時、領収書要にチェックを入れてください。
※ 2名以上でお申し込みをされた場合は、受講票と請求書を代表者様にご連絡します。
※ 当講座では、同一部署の申込者様からのご紹介があれば、何名でもお1人につき16,500円で追加申し込みいただけます (申込者様は正規料金、お2人目以降は16,500円となります)。追加の際は、申し込まれる方が追加の方を取りまとめいただくか、申込時期が異なる場合は紹介者様のお名前を備考欄にお書きくださいますようお願いいたします。
※ なお、ご参加手続きの際、自宅住所やフリーアドレス、個人携帯番号のみで登録された場合は、ご所属確認をさせいただくことがございます。
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【本セミナーの主題および状況・本講座の注目ポイント】
■本セミナーの主題および状況
★近年、水質環境問題として取り上げられているPFAS。その定義、有害性、各国の規制動向の概要をはじめ、次世代多孔性材料として大きな関心が寄せられている金属有機構造体(MOF)のPFAS吸着剤としての可能性、活性炭よりも吸着容量が大きい、短鎖のPFASにも有効、再溶出しにくい等のメリットがあるイオン交換樹脂を用いたPFAS処理技術、そして光分解技術を用いたPFAS処理技術まで、最新の除去方法を解説します。
■注目ポイント
★有機フッ素化合物(PFAS)の定義や有害性を理解し、規制動向について学習、を習得できる。
★金属有機構造体(MOF)の材料物性、合成方法、研究事例について学習、習得できる。
★MOFをPFAS吸着剤として応用した事例に関する知識について学習、習得できる。
★イオン交換樹脂の種類と特性に関する基礎的な知識について学習、習得できる。
★イオン交換樹脂を用いたPFAS処理特性について学習、習得できる。
★光分解技術を用いたPFAS処理技術について学習、習得できる。
【第1講】 PFASの規制動向およびPFAS吸着剤としてのMOFの可能性
【時間】 13:00-14:15
【講師】東邦大学 理学部生命圏環境科学科 今野 大輝 氏
【講演主旨】
有機フッ素化合物(PFAS)は、近年最も関心が寄せられている水環境汚染物質である。この講座では、はじめにPFASの定義や有害性について述べ、各国の規制動向の概要と事業者対応のポイントについて説明する。次いで、次世代多孔性材料として大きな関心が寄せられている金属有機構造体(MOF)について、材料物性や合成方法などの基礎的な部分から紹介する。そして講演者が取り組んできたMOFが発揮する水中吸着特性の検証結果の一部を解説しながら、PFAS吸着剤としての可能性について議論する。
【プログラム】
1.有機フッ素化合物(PFAS)の概要
1.1 PFASの定義
1.2 PFASの有害性
1.3 PFASの規制動向
1.4 事業者対応のポイント
2. 金属有機構造体(MOF)の概要
2.1 MOFの種類や特徴
2.2 MOFの合成方法
2.3 MOFの分析方法
3. MOFが発揮する水中吸着特性の事例
3.1 骨格中に官能基を導入したMOF
3.2 結晶サイズを微小化させたMOF
3.3 骨格中の欠損量を制御したMOF
3.4 MOFを前駆体とする多孔質炭素
4. PFAS吸着剤としてのMOFの可能性
4.1 イミダゾレート系MOF
4.2 テレフタレート系MOF
4.3 その他のMOF
質疑応答
【キーワード】
PFAS, MOF, 環境問題, 水処理, 吸着剤
【講演者の最大のPRポイント】
講演者は化学工学を専門分野としており、前職の化学メーカーにおける研究開発職では様々な開発素材の製品化に携わってきた経験がある。現在の東邦大学においても、多くの共同研究先企業とともに様々な事業開発に立脚した研究を推進している。
【習得できる知識】
・有機フッ素化合物(PFAS)の定義や有害性を理解し、規制動向を習得できる。
・金属有機構造体(MOF)の材料物性、合成方法、研究事例を把握できる。
・MOFをPFAS吸着剤として応用した事例に関する知識を習得できる。
【第2講】 PFAS 除去を目的としたイオン交換樹脂の基礎と特長、最新のPFAS処理技術
【時間】 14:30-15:45
【講師】室町ケミカル株式会社 化学品1部 担当部長 出水 丈志 氏
【講演主旨】
イオン交換樹脂は、水溶液中に溶存するイオン状の物質を、自身の持つイオンと交換することが出来るため、純水や超純水の製造、食品や医薬品の分離・精製、貴金属の回収や有害金属の除去など様々な分野で使用されている物質である。
近年、水質環境問題としてPFAS:有機フッ素化合物が取り上げられているが、この物質を吸着・除去するための材料の一つとして活性炭が使用されているが、近年、より有効な対策の一つとしてイオン交換樹脂が検討されている。特に、イオン交換樹脂は活性炭と比較して、①吸着容量が大きい、②短鎖のPFASにも有効、③再溶出しにくい、等のメリットがあると言われている。
本セミナーでは、イオン交換樹脂を用いたPFAS処理技術について紹介する。
【プログラム】
1.はじめに
1.1 イオン交換樹脂の解説
1.2 イオン交換樹脂の用途
2.イオン交換樹脂の特性
2.1 交換容量
2.2 反応速度
2.3 選択性
3.イオン交換樹脂によるPFAS処理技術
3.1 PFASの概要
3.2 PFAS除去技術比較
3.3 PFAS除去用イオン交換樹脂によるPFAS処理試験結果
3.4 PFAS除去用イオン交換樹脂による処理提案
4.まとめ
質疑応答
【キーワード】
イオン交換樹脂、有機フッ素化合物、PFAS、PFAS除去用吸着剤
【講演の最大のPRポイント】
イオン交換樹脂は液体中の不純物を除去するために幅広く使用されている。
一方、対象となる物質を効率的に除去するためには、イオン交換樹脂の種類と特性を理解した上で、使用目的に応じたものを選定する必要がある。その中で、近年環境水などに含まれるPFAS処理が重要な課題として取り上げられており、その解決策の一つとしてPFAS除去用イオン交換樹脂がある。
演者は長年にわたりイオン交換樹脂を用いた水処理技術の開発に従事しており、具体的な事例を含め解説する。
【習得できる知識】
1.イオン交換樹脂の種類と特性に関する基礎的な知識。
2.イオン交換樹脂を用いたPFAS処理特性。
【第3講】 触媒や添加物を不使用、光で分解、PFASを無害化する技術
【時間】 16:00-16:30
【講師】ウシオ電機株式会社 技術本部研究開発部門新事業開発部環境対策技術プロジェクト/商品企画 大岩 正人 氏
【講演主旨】
PFASはその難分解性から除去・無害化手法の確立が喫緊の課題となっています。PFASの分解方法は現在、活性炭で吸着後に焼却する高温焼却処理が検討されていますが、吸着した活性炭の輸送、焼却のための燃料やそのエネルギーの消費、さらには活性炭焼却由来のCO2や温暖化係数の高いフッ素系温暖化ガスの大気放出が懸念されています。これらの課題に対し、ウシオは、創業以来培ってきた真空紫外線技術を応用して、PFASを分解・無害化できる技術を開発しました。具体的には、波長172nmの紫外線を発するエキシマランプを用いた光の力に、OHラジカル、水和電子を加えた3つの力でPFOA、PFOSを分解した結果、mg/Lと言う多量のPFOA、PFOSであっても一定時間で99%を分解できる技術をご紹介します。
【プログラム】
■ウシオ電機についてのご紹介
ウシオ電機の事業概要についてのご紹介
■PFASを常温常圧での分解に挑戦(本編)
分解技術のコア
分解のメカニズム
試験データ
経済収支と環境収支の両立に向けて
濃縮と分解のイメージと考え方
エコシステムの構築
ウシオの目指す社会への貢献
■まとめ
全体のまとめとご連絡先
質疑応答
【キーワード】
光 PFAS分解 短鎖PFAS VUV エキシマランプ
【講演の最大のPRポイント】
ウシオの持つ光技術によりPFASが分解できることが分かりました。常温常圧という温和な雰囲気で、触媒や添加物もなく分解が進むことから、安価で環境にやさしい分解を実現できる可能性があります。一方で効率よく分解するためには濃縮技術との組み合わせが必要なことと、また夾雑物等の影響もまだ分かっていないところがあるなど課題もあります。 さらなる分解効率を向上させるための技術開発課題と、PFAS無害化システムを立ち上げるための企業連携、原水の性質に応じた最適な対策方法の提案を検討していきます。
【習得できる知識】
・PFASを分解→固定化するということの社会における重要性。
・光がもつPFAS分解への有用性。
・社会実装するためには顧客視点による経済収支、環境収支の両立が必要であること。
・個社での活動では限界があり、複数社の有用な技術の組み合わせ、「連携」「協業」の必要性。